転職への第一歩

ベンチャー企業への転職のメリットとリスク

ベンチャー企業で働くイメージ

私はこれまでに3社のベンチャー企業で働いたことがあるのですが、この記事ではベンチャー企業で働く面白さやメリット、デメリットなどについて紹介したいと思います。


ベンチャー企業で働いてみた感想

ベンチャー企業と言ってもいろいろな会社があり、私の入った会社は1社目が大企業から独立したIT企業で、大企業の時の大手クライアントを持ってきた会社であるため非常に保守的な会社でした。ベンチャー企業で働いている感じは特にしませんでしたね。

2社目は、やり手営業マンでプログラマーの社長が一人で開拓した大手企業の直案件ばかり持っているものすごい利益率の高いベンチャー企業で、こちらは新規事業をすごい勢いでやっていく展開の早い会社でした。某TV局のオンデマンドシステム構築案件や某携帯電話会社の案件をはじめとして、社内にはデジタルサイネージの試作品や何なのかわからないマシンがかなりたくさん置いてあったのを覚えています。

3社目は、六本木のマンションの一室でウェブサイト制作を行う社員数5名程度の小さな会社でしたが、ここはオーナーが元々いくつもの大きな会社を経営しているうちの新しい事業の一つという形の会社でした。この会社のメンバーは数ヶ月前まで別のウェブサイト制作会社で働いていたメンバーですが、その会社が倒産したので仕方なく新しいオーナーで会社を作ったとのことでした。

ベンチャー企業で働く面白さ

ベンチャー企業は小さな会社が多く変化が急激で、それを楽しめる人にはとても楽しい会社でしょう。

例えば、1社目の会社はもともとお台場にあるThe SOHOという小さいオフィスから始まり、会社が大きくなるごとに千駄ヶ谷、秋葉原とオフィスを大きくしていきました。今ではビル3フロアを借りている大所帯になっています。その期間、わずか3年

こういう急激な変化があるのはベンチャー企業の楽しいところで、自分が頑張ったら頑張った分、会社の売上に直結してきて仕事の結果を実感出来ます。

ベンチャー企業で働く面白さの2つ目は裁量が大きいところです。ベンチャー企業というのは、基本的に最低限の人員か人手不足の状態で回しているところがほとんどで、一人あたりの仕事量が多かったりします。そのため、クライアントとの打ち合わせに一人で行って、一人で全て決めて、一人で協力会社(外注先)に指示を出すこともあります。

正直何週間も家に帰れないぐらい忙しい時もありますが、若手でここまでいろいろなことを経験出来るというのは、非常に大きなメリットだと感じます。大きな会社で働く場合は、通常それなりの役職に就かなければ任せてもらえないような大きな仕事でも20代で経験出来るため、成長という部分に関してはベンチャー企業の方が圧倒的に早いと感じます。

あとは、非常に自由な会社が多いというのもベンチャー企業の良いところでしょう。会社に来る時間も最初の会社は9時30分という決まりがありましたが、9時20分に会社に着いたら一番乗りということが多かったです。

2社目、3社目に関しては一応9時始業となっていたものの、10時ぐらいに会社に着けば特に問題はないという状態で、寝坊した時などは11時ぐらいに出社していました。ひどい人になると15時ぐらいに会社に来たり、16時にまだ出社してないなど、フレックスじゃないのに出社時間が無茶苦茶な人もいました。
無駄な規則に縛られたくないという人にもベンチャー企業は向いているかもしれません。

ベンチャー企業で働いてイメージと違ったところ

1社目に入った大企業からの独立型ベンチャーは、ほぼ全員が元の会社から引き抜かれた人員だったこともあり、純和風の年功序列型終身雇用的なコンサバ系企業でした。

そうなってくると、ベンチャー企業とはいえども新人にはなかなか権限を与えてもらうことが出来ず、大きな仕事に携われない時期が長く続きました。上が詰まっているので出世も遅く、昇給も同じく遅いという状況でした。その分定着率が高く、おそらくコツコツ頑張れば定年まで働くことが出来る可能性は高かったと思います。

会社によってはベンチャーっぽくないベンチャー企業もあるので、どういう会社なのかしっかり調べてから入社すると良いでしょう。

その他のイメージと違うところでいうと、ベンチャー企業は何でもがむしゃらにやることが多く、自分の思っていたことが出来ない場合があります。

私の場合、2社目の会社がWebデザインを中心としたマーケティング部門の仕事をやる予定で入社したのですが、その仕事のスタートが遅れるということになり、某携帯キャリアのデータ集計案件を入社後1ヶ月間みっちりやらされることに…。

それまで経験したことのなかった言語を使ったシステム開発で、相当戸惑ったことを覚えています。ベンチャー企業で働こうと思うのであれば、自分のやりたいことだけでなく、その時々で求められることへの対応も必要になってきます。

環境に関しても、ベンチャー企業というと明るくてきれいなオフィスでいきいき働く姿をイメージしがちですが、私の3社目のベンチャー企業は、元々ワンルームの賃貸マンションだったところを2部屋つなげてオフィスにした場所でした。そのためトイレが一つしか無く、順番待ちをしなくてはならなかったり、狭すぎてめちゃくちゃ窮屈だったり…。

急激に人が増減することがあるのがベンチャー企業であり、快適なオフィス環境が必ずあるわけではないと思っておいたほうが良いでしょう。

ベンチャー企業で働くリスク

ベンチャー企業は買収されがちです。私が働いた2社目のベンチャー企業も上場企業の子会社になっていろいろとシステムが変わったり、監査役のような人が頻繁に出入りするようになったりしました。

私の会社はそれほど大きな変更点もなく、業務提携の延長のような形で収まりましたが、経営陣が全て入れ替わったりして、急に別の会社みたいになってしまうこともあるようです。

そういった変化を受け入れるか、それをきっかけに転職や独立をする必要に迫られる点はリスクだと言えるでしょう。

ベンチャー企業は自由な風土で、大企業のようにいろいろとしっかりしていない所がメリットの1つですが、リスクの1つでもあります。

私の3社目のベンチャー企業にはタイムカードがなく、年俸制だったのでいくら働いても給料は全く変わりませんでした。仕事は多く売上も相当儲かっていたのですが、どこに消えたのかボーナスも3年働いて一度もなし…。

私が辞めた後に残った社員から聞いた話によると、雇われ社長が架空発注を繰り返し、分かっているだけで500万円以上の横領を行って懲戒解雇となり、会社から返金を求めて訴訟を起こされたらしいです。会計監査がしっかりしていないことによって、こういった横領が起こってしまうのもリスクかもしれません。

ベンチャー企業は大企業への足がかりにもなる

私がベンチャー企業に勤めて本当に良かったなと思ったのが、20代でいろいろな仕事を経験することで、若い時期に実績を積むことが出来たことです。

ベンチャー企業は人手不足が慢性化しており、優秀な人から辞めていく傾向があるため、その人がやっていた仕事を引き継ぐことが出来る場合もあります。そうすると誰もが知っているような企業の大型案件に関わったり、会社のお金で高額なシステムを外注する担当になれたりと、なかなか20代では経験出来ないような仕事をこなしてスキルを身につけることも出来ます。

もしも働いているベンチャー企業が潰れたり、買収されたりして辞めることになっても、その実績があれば引く手あまたで転職することが可能でしょう。

実際に私の後輩がベンチャー企業を辞めて転職エージェントを使って転職した際、年収1.5倍で東証一部上場企業に転職することが出来ました。IT業界は実績で判断する企業が多いため、ベンチャー企業で実績を積めば、転職によって年収を大きく上げることも可能だということです。

ベンチャー企業は給料が安いところも多いですが、一生使えるスキルを身につけることが出来ると考えると、経験値稼ぎに一定期間働くという使い方もありだと思います。

ベンチャー企業への転職のメリットとリスクまとめ

私はベンチャー企業を3社経験しましたが、20代でベンチャー企業を経験出来て良かったと感じています。

大企業と比べると福利厚生や給与面など劣る部分もありますが、やる気さえあればいろいろなことに挑戦出来る環境であり、とても成長出来る会社だと言えるでしょう。

若いうちの苦労は買ってでもしろとはよく言ったもので、苦労した分は必ずあとになって返ってくるので、ベンチャー企業で修行するつもりで働くことをおすすめします。ただし会社は学校ではないので、「学びたい、教えてほしい」という甘えは禁物ですよ。

あと、ベンチャー企業はワンマン社長の場合が多く、その社長次第で社風は大きく変わるものなので、気になる会社があれば社長の経歴を調べたりしてみることをおすすめします。

自分で調べる以外にも転職エージェントを利用すると、リアルな企業情報を教えてもらえるので、もしベンチャー企業への転職をお考えの方は、ぜひ転職エージェントを活用してください。